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01_出発〜テクラル市到着@テクラル市
6
: 2011/12/12(Mon) 21:36:31
魔音@GM

 早朝。一行はミノタウロス亭前に集合し、2台の馬車に分乗して
出発した。
「テクラルには、この隊商と移動します」
 おはようございます。と挨拶をしたジルは、オランを出て、
複数の馬車と並走していく。
 彼らは、テクラル市とオランを往復する商人たちと、2週間後を
予定されている、祭りに出店しようという旅の商人たちだった。
 多くは、生活必需品である、衣類や雑貨の類を積んでいるが、
中には珍しい織物や、乾物、小物を扱う商人たちもいて、この一行
を見て回るだけで、ちょっとした博覧会だった。

 オランの門を出ると、一行はエストン山脈の南端に馬の鼻を向け
やがて南北に連なるこの山塊に、平行するよう北上する。
 そして、ミード湖とエストン山脈にはさまれた地域に入って
しばらく進んだ段階で、山麓に向けて道を折れ、テクラル市へと
至った。

    ◆

 一行は、概ね無事到着したと言えるが、こんな状況に遭遇した
者もいる。
 旅も終わりに近づいたある日、ジルと同じ馬車に乗った何人
かは、彼女の異名の意味を知ることになった。
 森がちな土地で道に迷い、御者が馬の一頭に乗って、少し先を
見に行ったときのことだった。野営も覚悟したものだった。
 御者は、少しの間、馬の手綱をジルに預けたつもりだったが、
 いいんですか?
 ジルの呟きの後、一行は、何事もなかったかのように行程を
消化した。その過程の経験は、馬の速さだけでなく、木々が馬車を
招くように倒れこんでくるような錯覚など、きっと忘れられない
思い出になったことだろう。

 また、最終日のことだった。
 朝霧がなかなか晴れない中、道を一本間違えて、より山に近い
土地に入った。
「時間に問題はありませんから、このまま行きましょうか。
 折角ですし、ちょっと変わった雰囲気の土地なんです」
 ジルの案内に、一行は、奇妙な光景を目にすることになる。

 森が途切れ、周囲が開けた。すると、黒っぽくて長い岩が
ゴロゴロと転がっているのが散見されるようになってきた。
 それららは、木のように見えた。枝が落ちた、丸太のようだ。
だが、岩のように固く、表面は艶やかになっていて、木肌の
面影は残っていない。年輪と思しき断面も目にすることができる。
 木だとしたら、それはかつて巨大な杉であったことだろう。
 人間が3人、4人と手をつないでやっと抱えることができる
胴回りだ。
 そんな風景が、しばらく続いたものだった。

    ◇

 ちょうど昼に差し掛かった頃、一行はテクラルの市門をくぐった。
 市門には、オランの騎士が一人と、赤と紺色のサーコートを
纏った二つのグループの男たちが詰めていて、簡単な検査を受ける。
ジルの話では、派遣されてきている騎士と、市の警邏、自警団の
混成グループが詰めているということだった。
 ガラフは、この街がドワーフの石工たちによって指揮され、
建設されたのだということを一目で見て取った。とても古いもので、
維持管理もわるくない状況にある。

 隊商は街の広場で解散し、仲が良くなった者などは、滞在場所を
連絡しあって、「またな」と銘々散っていった。

 一行が案内されたのは、私塾としての役割も担ったベゼル家の別宅だった。
 馬車の到着を聞きつけて、子供たちがわっと出てきて取り囲む。
 そして、ええい、童どもはどかぬか! 大音声と共に、子供たちの
波をかき分け、ジェイドと思しき男が現れ出て長旅の労を労った。
 腹周り以外の背格好は、その子供たちとあまり変わらない賢者だった。
「ジェイドと申します。遠路はるばるお疲れ様ですな。
 えぇい、お客人の荷物をお持ちして、部屋に運ぶのじゃ。
 すぐにエシエル殿も参られるからな。散らかさずに大人しくして
おるのじゃぞ!」
 そんな声などどこ吹く風の、興奮冷めやらぬ子供たちだったが、
やがて一行のそれぞれを案内する。
「まずはほこりを落として、飯にしましょうぞ。エシエル殿が
もうすぐこちらに来ることになっております。荷物をおいたら、
広間に降りてきて下され。簡単なものですが、昼を用意して
おります故」
 ジェイドはドワーフの賢者だった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 まずはテクラル市到着までです。
 明日にはエシエルとの会見シーンを書き込みます。

 石化してる倒木は、化石の森とか埋没林あたりを検索して頂き
ビジュアル成分を補完して下さいませ。

 ジルの馬車バビュンシーンはサービスカットの一種です(きりり
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いざテクラルへ
7
: 2011/12/12(Mon) 22:18:02
ルーイ

「オレ、馬車の旅は初めてなんですよ。
 なんだか落ち着かないなあ」

ちょっと興奮気味に、同行のみんなに話す。
ただ座ってるだけで進んでいけるなんて、楽ちんだ。
手綱も握ってなくていいんだもんな。
なんだかそわそわする。

「隊商の皆さん、こんにちは。
 しばらくの間、よろしくお願いします」

要するに、移動中の護衛も兼ねてるんだろう。
同行の隊商の人たちに、挨拶をしておく。

「少し魔法が使えますから、動物に襲われるくらいなら、なんとか出来ます」

剣は使えないことを、ちゃんと知っといてもらわないとね。


* * *


道中、火が必要なら発火の魔法、ティンダーを使う。
灯が必要なら、光の魔法、ライトを使う。
無駄だ、もったいないとはよく言われるけど、これはオレのよりどころである、魔術に対するプライドってやつなんだ。
魔法で出来ることを、他の道具を使ってやりたくない。
・・・道具を使うのが、ひどく疲れるっていうのもあるけど。
火打石の火の点かなさっぷりと言ったら!
ああ、考えるだけで指がわきわきする。
あ、勿論、他の人が道具を使うのを邪魔したりはしないよ。


* * *


「うわぁ、すごい!」


道を間違えたらしく、霧の森を抜けて出た場所は、不思議な柱が立ち並ぶ土地だった。


「元は巨木なのかな。
 長い年月をかけて化石になったのか・・・それとも、大火事でもあったのかな。
 あ、もしかしてここの山が火山で、溶岩流に巻き込まれた跡とか」


珍しいものは好きだ。
だから冒険者になったっていうのもあるしね。


そうこうしているうちに、古びた街が見えてきた。


「あれが、テクラル!」


オレは両手を広げて、眼下に広がる石の街を見渡したんだ。




---------------
PLより:
BBS移動後も一番乗り!
中の人が気になったので、謎の柱をセージチェック!

22:14:27 たいまん@ルーイ セージ 巨木の化石? 2d+4 Dice:2D6[5,4]+4=13
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野営の灯
22
: 2011/12/15(Thu) 04:02:43
魔音@GM
http://swordworldweb.net/adventure/session_bbs.html
「お。頼むぜ、ルーイ」護衛のリーダーは、ルーイの故郷の人間に
近い匂いがした。
 彼らは、大概のことは対応できるが、エストン山脈からごく
まれに迷い出てくる怪物には、手を焼くことがあるんだと話す。

    ◇

 魔法の術を街中で披露すると、オランの学院まわりを除けば、
よくて「便利なもんだねぇ」と遠巻きにされるのがオチだっただろう。
しかし、旅慣れた彼らにとって、それは便利さだけでなく、娯楽も
兼ねているようで、明日はうちも頼む。などと、声をかけられたりもする。
 魔術で灯をつけてやると、それができるようになるまでどれくらい
かかるんだ? というような話をせがまれたり、まー食って行けと、
ご飯に誘われたりもする。味付けだけでも、様々な土地から人間が
集まっていることがうかがえた。

    ◇

 ルーイが見たのは、巨樹がまるまる石になったものだった。
 大理石のように固く、一部は風化が始まってもろくなっているが、
全体としてはしっかりとして強度を保っている。
 火による損傷は見られない。溶岩流の所為で、地下に閉じ込め
られる例も聞いたことがあるが、それでは石にならない筈だ。
 だとすれば、消去法的に魔法ということになるだろう。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 個々の雑感的なプチレスは、枝をのばすことにしました。
 巨樹は、魔法で石にされたって感じですねー。
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テクラル市までの道中
9
: 2011/12/12(Mon) 23:59:08
ミユ

みなさんが情報集めや準備を済ませ、翌朝、テクラル市に向けて出発することになりました。
どうやら、大きな隊商とテラクル市まで一緒に行動するようです。
依頼代理人のジルさも含めて、わたしたちの一行は警護を兼ねている感じです。

ある程度北の方へは行ったことがありますが、今回は北へ行く街道をかなり進んでいきます。
道中、さまざまな風景や人や動物も見かけ、ジルさんの人となりや隊商の人たちとのやりとりもありました。

さまざまな風景を感じつつ、火・風・木・水・土・光・闇をはじめとした、様々な精霊たちと通わせてみます。
精霊使いとして力は、わたしもある程度はあるのですが、カーツェナルさんやセリトさんも実力があるみたいですね。
セリトさんは、実力も年齢も上ですので、ちょっとした先生みたいな感じです。
「セリト先生、よろしくお願いしますー」
一方、カーツェナルさんは、年齢がほぼ同じという感じで、実力も同じぐらいみたいですので、
セリトさんの元で一緒に学ぶ友達という感じでしょうか。
「道中、精霊さんのことで一緒に学び、感じていきましょうね。」

7日にちかけて、ようやくテクラル市に到着です。
7日かけてもまだオラン国内ですからね。故郷の西部諸国でしたら、もう隣国に着いているはずです。
遠くからも、入り口の門がよく見えます。
想像以上に、大きな街のようですね。

PL:
道中の感想的な内容です。
道中何かあるかと思いましたが、さすがに時間的に飛ばしたようですね。

まずは同じ精霊使い同士として、カーツェナルさんやセリトさんとのからみで。
ちょっとしたお茶目要素かもw
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カランシル・マーファ神殿
23
: 2011/12/15(Thu) 04:04:47
魔音@GM
http://swordworldweb.net/adventure/session_bbs.html
 道中、ミユはマーファの巡礼団の一行とすれ違った。
 話をする機会があれば、彼らは巡礼であり、その全員が
魔法を使えるというわけではないが、神官戦士の一団でも
あることがわかる。
 そういえばと、ミユはテクラル市の郊外には、わりと大きな
マーファ神殿があって、神官戦士団の訓練をする場所があると
いうことを思い出す。
 話をする機会があれば、彼らはきつかった訓練の話をして
くれるはずだ。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 観光案内です(ぉ
 こうしたレスは、魔音@GMがゲリラ的にしてますが、特に
レスを要求してるわけではありませぬー。
 出張がちなので、メモついでに貼り付けているとかそういう
ことも(*‘ ω‘ *)(ぉ
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行きの旅路
10
: 2011/12/13(Tue) 09:45:39
マルドル

そうこうするうち、移動の日が来た。
我々冒険者に加え、商隊の護衛もかねての移動で、道中はそれはそれは賑やかだった。

道中は平和そのもので、贅沢な旅行みたいなもんだった。
何しろ7日もあるし、今回の仕事は商隊の護衛でもない。
時間はたっぷりあった。

馬車の中で、夜の宿で。
仲間と語らい、乞われればレベックを弾き歌を語り、気楽に過ごした。

あるいは馬を借り、尖兵の真似事もした。
護衛は本職に任せ、ただ、馬を駆って未知の地の景色を楽しんだ。

その中でも、皆が持ち寄った情報の整理をし、
皆で共有することだけは忘れない。

テクラルという街の成り行きが特殊で、何やら『場』に魔法がかけられているとか。
エルフと古代王国の繋がりだとか。
純粋に詩人として興味を引かれるものばかりでもある。

「勲章を『取り返せ』でなくて、取引を『見届けろ』というのも、
 その辺りに関係あるのかもなあ…」

なんとなく、そう思う。

立会いの商人シュタールに関しては、
盲信せずとも一定の信頼を持っている、という印象を得た。
盗賊ギルドも、積極的に動いたわけではなく、
持ち込まれたものを金づるにする、という
(彼らにとって)至極真っ当な動機で絡んできたことも分かった。

盗んだ人間は殺され、下手人は挙げられたというが、
確かにジルの思うとおり、手際が良すぎるな。
このあたりはシナモンの領域だ、話せる範囲であるならば。



旅と言えば、道中不思議な光景に出くわした。
ジルが手綱を持った瞬間、森の木々が道を作って通してくれたことだ。
――いや、そのように見えただけなのだろうが。

「今のが、あんたの二つ名の由来かい?」

彼女に、そう話しかけてみた。



そうして、7日はあっという間に過ぎ…

「ああ、テクラルだ」

狭い馬車とも、これで終わり。
我々の、仕事の時間だ。


PL>
移動日記だよw

移動時間中に、オランで集めた情報を報告しあい、
情報の共有の場を作ったことにします。

テクラルの街に入って分散した際、オランでの情報が必要になった時に
「この時間を利用して聞いたことにします」
「この時間に、話したことにします」としておけば
情報共有の既成事実として使えますんで!
「あの話、聞いておくんだった!」な後悔のないよう
宣言しておきますぜw

ジルのばびゅーんはつまりは森を疾走する猫バス(え
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乗り手たち
24
: 2011/12/15(Thu) 04:06:25
魔音@GM
http://swordworldweb.net/adventure/session_bbs.html
 一隊の護衛には、ルーイを思わせる騎馬の巧みな若者たちが
ついていて、マルドルたちの手伝いの申し出を、とても喜んだ。
 冒険者として経験はあったが、生来の牧人である彼らの乗馬
技術には、学ぶところもあったかも知れない。
 気心が知れてくると、彼らの天幕に顔を出し、時には歌を
請われることもあっただろう。

    ◇

 旅の終わりに、中年の男がひとり、マルドルに話を持ちかける。
 彼は、乗り手のいない馬を数頭連れていて、偵察に提供して
いた男だった。
「この馬たちは、オランでの取引にあぶれたやつらでな。みて
くれが悪かったり、気が合わなかったりして、売れなかった
やつらだ。
 そこでだ。お前さん、気に入った奴がいたら、買わないか?
 安くしておくから」
 その気になったら、オランに帰るまでに返事をくれとのことだった。

    ◇

>「今のが、あんたの二つ名の由来かい?」
 ジルは、少し恥ずかしそうにうつむいて、首を縦に振った。
「どうもそうみたいです。手綱を握ると、なんだか力が沸いて
きて……自分では、よくわからないんですが、同乗者たちは
いつも、驚いてしまって……マルドルさんには、楽しんで、
頂けましたか?」
 上気した頬には、注目される恥ずかしさだけでなく、馬車を操る
ことの嬉しさが垣間見えた。上目遣いに感想を尋ねられたものだった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ばびゅーんプチレスです
 びじゅある元ネタを射貫かれました(*ノノ)>猫バス

 あれです。きっとマルドルとガラフ、シナモンが剛胆なんですw

 軍馬買いませんか? の訪問販売(爆)は、シナリオ内であれば、
格安で手に入れることができる。ってことにしておきます。
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返答
62
: 2011/12/19(Mon) 13:49:35
マルドル

「ほう…馬、か」

共に偵察に出た男の申し出に、私は思わず声をあげた。
その一頭一頭の鼻面を撫でてみる。

「確かに嬉しい申し出だが、あいにく金が無くてなあ」

頭をかきながら、笑う。

「この仕事で大金が手に入れば考えても良いが、
 そうとは限らないしなあ。
 でも、考えておくよ、ありがとうよ」

良い馬を安く買える機会は滅多にない。
前向きに考えても良いだろう。

そして、ジルの『力』。

「ああ、とても楽しかったよ」

素直に返答する。
本人の意図することとは別に授けられた力なのだろうか。

興味はあるが、あまり根掘り葉掘り聞いてもな。
ただ、仕事が終われば、尋ねる機会もあるだろう。


PL>
軍馬購入の機会ありがとうございますー。
しかしマルドルはビンボーだ!
がんばってかせぐぜぃw
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同胞の賢者ジェイド。
12
: 2011/12/13(Tue) 12:39:43
ガラフ

翌日。
ジョージの店の前でジルと合流する。

>「テクラルには、この隊商と移動します」

ジルが、同行する隊商の商人達を紹介してきた。

「短くない道中、共に安全に楽しく過ごせるよう願っておりますぞ。
 我々と貴殿等に、星王の、そして遍く光の神々の加護があらん事を」

それぞれと握手を交わしながら、印を切りラーダへと祈りを捧げる。

***********************************

道中は賑やかなものだった。
自分は専ら商人達の話を聞き入っていた。
彼等の話は幅広い見聞に裏打ちされ、実に興味をそそる。
また、彼等の取り扱う商品の数々も、目を引く物ばかりだった。
自分などは、まだまだ書物の上の知識しか無いなと思う。

夜はマルドルやシナモンと共に楽器を爪弾き、唄う。
叙事詩に加え、自作の曲も披露する。
この依頼が終わる頃には、また新しい曲が書けるといいのだが。

***********************************

ジルが人間離れした技量で馬車を操るのを見た。

「これは…何と美しい」

現実離れした光景と感覚に、しばし忘我する。
精霊と交信する術を持たぬ自分には分からぬが、
風乙女達はこの様に世界を感じているのかも知れない…

***********************************
 
>「時間に問題はありませんから、このまま行きましょうか。
> 折角ですし、ちょっと変わった雰囲気の土地なんです」

テクラル市へと到着する直前。
ジルの機転でテクラル市近辺の奇妙な地形を見る事になる。
それは、巨大な石と化した樹木が倒れ散乱したかのような跡だった。

「これは…奇妙な光景ですな」

内心、思う。
ひょっとしたら、古代に存在した森妖精の王国の残滓なのかも知れないと。

***********************************

昼頃、1週間の旅路を終えてようやくテラクル市へと到着する。
石畳や石造の建造物によって緻密に設計された印象を受ける。
つまり、

「この街は、同胞によって造られたのですな。
 失われた太古の技術でも使われておるのかの、実に見事な街並みじゃ」

自分の専門は鍛冶だが、このテラクル市が如何に高い技術水準を以って
造られたか位は分かる。先人は偉大だ。

***********************************

騎士による検閲を受け、商人達と別れてベゼル氏の別宅へと向かう。
馬車を降りてすぐに出迎えた者。それは、子供達の群れだった。
身動きが取れず、どうしたものかと対応に困っていた所、
後方より怒号が飛び、人波を掻き分けて一人の鉱山妖精が現れる。

>「ジェイドと申します。遠路はるばるお疲れ様ですな。
> えぇい、お客人の荷物をお持ちして、部屋に運ぶのじゃ。
> すぐにエシエル殿も参られるからな。散らかさずに大人しくして
> おるのじゃぞ!」

彼の名高き賢者が同族だとは思っておらず、軽く驚くが、
すぐに気持ちを戻して深々と挨拶をする。

「遅れましたがワシの名はガラフ。
 オランの神殿に末席を置き、星王に仕えている者であります。
 
 我々はこの度エシエル殿の依頼を受け、
 ジル殿に率いられこのテラクル市へと参上仕った次第でございます。
 名高き賢者にして同胞たるジェイド氏にお目にかかれた事、
 光栄に思いますぞ」

>「まずはほこりを落として、飯にしましょうぞ。エシエル殿が
> もうすぐこちらに来ることになっております。荷物をおいたら、
> 広間に降りてきて下され。簡単なものですが、昼を用意して
> おります故」

ジェイドは豪快だが面倒見のよい好々爺に見える。

「勿体無い労いのお言葉、感謝致しますぞ。
 では早速ですが、御厚意に甘えさせて頂きたく思います」

感謝の意を表し、星王への祈りを短く捧げた―――

===================================

【PLより】HP22/22 MP23/24 インスピ:未使用

ようやく投稿です、追いつくだけでしかも絡みも無くてスミマセン(汗

テクラル市へ出発するに際し、インスピを振りなおしました。
結果は成功です、以下に結果を添付致します。

11:51:37 ガラフ@テッピン テクラル市に入る前に掛け直し、インスピレーション! 2d6 Dice:2D6[3,1]=4
11:52:05 ガラフ@テッピン ひ、低い…厄落としになればいいけど(汗

取り合えずはジェイド氏にご挨拶!
まさかドワーフだったとは…流石魔音さん、サプライズ連続!!
そしてジェイドについて判定してみました。以下に結果を添付致します。

12:37:21 ガラフ@テッピン 知っているかな?その8 ジェイド 2d6 Dice:2D6[1,3]=4
12:37:41 ガラフ@テッピン ま、またしても低い…(滝汗

セージ基準なら8、バード基準なら9の達成値です。
…本人目の前に居るから、インスピは使用しません。ええ、いいんですってば。
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同胞の賢者
26
: 2011/12/15(Thu) 04:08:43
魔音@GM
http://swordworldweb.net/adventure/session_bbs.html
>「名高き賢者にして同胞たるジェイド氏にお目にかかれた事、
>光栄に思いますぞ」
「ワシは、名も背も高くはないが、同志ガラフよ。星王様にこの
巡り合わせの感謝を」
 熊のようにハグを交わすガラフとジェイドだった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 ジェイドについては、そういえば人間世界に肩入れしてる一族の
ドワーフがいたような……くらいの認識ですねw
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シナモン君がどうしてもって言うから・・・
14
: 2011/12/13(Tue) 20:58:59
シナモン・ペパー

情報も伝えられたし、一安心!
俺はごそごそと荷物を詰め込んで馬車に乗り込んだ

というか途中で何か凄いんですけど
ばびゅんばびゅんと木が飛んで行くんですけど
「ひゃあああああ!すげえええええ!」
調子に乗って言ってたら舌噛んだ。いてぇ

そのスピードの合間に驚かせようと端っこでごそごそする
皆は外に夢中だからきっと驚くぞぉぉ

「じゃじゃーん!!」
フリフリの方が良いよね!って選んできたんだけど
何かまたがスースーするなこれ
「あたいシナモンちゃん!!」
_______________________
PLより:
何かね、女装するし女の子で通すって言い出したんですよ
ギルド間抗争に巻き込まれたらどうしようかなーって考えてたらそうするって言い出したのです。

ちなみに服装はスカートでニーハイです。
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ニューカマー?
27
: 2011/12/15(Thu) 04:12:02
魔音@GM
http://swordworldweb.net/adventure/session_bbs.html
「えぇっ? えぇぇぇっ!?」ジルはかなり驚いたようだった。
「シナモンさん? ほんとに? わー。わー、わー。かわいい」
 ふらふらと寄ってくると、ぎゅっと抱きしめてくる。
「なんだか匂いも、抱き心地も、女の子みたいになるのね」
 感心しきりといった様子だった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 変装。。。ヨソウガイじゃーw
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到着
17
: 2011/12/14(Wed) 06:43:54
カーツェナル

 早朝、角無しミノタウロス亭前に集合し、2台の馬車に分乗して出発したなの。

>「テクラルには、この隊商と移動します」
 複数の馬車と並走していくボク達の馬車。
 なんでも、テクラル市とオランを往復する商人さん達と、
 2週間後を予定されている祭りに出店するらしい旅の商人さん達の馬車らしいなの。

 たくさんの道具や雑貨、生活必需品、衣類。
 珍しい織物や、乾物、小物を扱う商人さんもいるみたい。

 お祭りも楽しそうなの。
 ボクもお仕事終われば見て見たいなあ。

 ジルさんと同じ馬車に乗ったのはマルドル、ガラフ、シナモンだったなの。
 そしてもう1台にはボク、セリト、ルーイ、ミユさん。

 実は乗る馬車を決める際。
 セリトにあっちは(ジルさんの乗る方)止めた方が良いかも知れない、と言われたなの。

 ”クラリスさん”と同じ匂いがするみたい。
 言われて見れば・・彼女の二つ名といい、そんな雰囲気も感じられるなの。

 ”クラリスさん”の手綱捌きはなんと言うか・・そう、独特で・・
 一度乗ったら二度と他では味わえないような感覚を味わえるなの。

 ボクは割りと楽しかったけれど、あれだけは特別で、
 他の馬車はあんな速度では移動しない、と念を押されたっけ。

  

>「セリト先生、よろしくお願いしますー」

 ミユさんが、精霊との交信に長けたセリトに挨拶をしていたなの。

 セリト先生。
 ふふ・・なんだか面白いなの♪

>「道中、精霊さんのことで一緒に学び、感じていきましょうね。」

「うん、楽しくなると良いなの」

 そんなボクは馬車の上。

――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――― 

 ボク達の馬車と途中はぐれてしまったジルさん達の馬車が、案の定面白い事になってたみたい。
 やっぱり、すっごく速かったのかなぁ?
 後で聞いてみるなの。


 日程の最終日。
 朝霧がなかなか晴れない中、道を一本間違えて、より山に近い土地に入ったらしいなの。

>「時間に問題はありませんから、このまま行きましょうか。
> 折角ですし、ちょっと変わった雰囲気の土地なんです」

 ジルさんの案内で、見た事もない奇妙な光景を見る事が出来たなの。

 森が途切ると、開けた場所に出た。
 黒っぽくて長い岩がゴロゴロと転がっているのがチラホラと見えるように。

 木・・なのかな?
 でも、枝がない、丸太みたいな感じ・・
 見た目は岩のように固く、表面は艶やかになっていてように見えるなの。
 木肌の面影は残っていなけれど、年輪見たいなモノは見える・・

 3−4人位が手を繋いでやっと抱えられる程の太さの、とても大きな大木。

>「うわぁ、すごい!」

>「元は巨木なのかな。
> 長い年月をかけて化石になったのか・・・それとも、大火事でもあったのかな。
> あ、もしかしてここの山が火山で、溶岩流に巻き込まれた跡とか」

 ルーイが嬉しそうに声を上げたなの。

 んー・・ジェイドさんの報告書にここの事は書かれてたかな?
 図書館での調べ物を思い出す・・

――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-―――

 昼に差し掛かった頃に、ボク達は目的地のテクラルの市門をくぐったなの。

 商人さん達とはここでお別れ。
 お祭りでまた会おうなの。

 案内されたのは、私塾としての役割も担ったベゼル家の別宅。

 馬車が到着すると、何人かの子供達がわっと出てきて取り囲んだなの。
 その後、奥から大声と共に子供達の波をかき分けて現れたのは、ドワーフの賢者。

>「ジェイドと申します。遠路はるばるお疲れ様ですな。
> えぇい、お客人の荷物をお持ちして、部屋に運ぶのじゃ。
> すぐにエシエル殿も参られるからな。散らかさずに大人しくしておるのじゃぞ!」

「あ、えと・・カーツェナル=ゼノーアです。
 オランの学院でジェイドさんの報告書を拝見させて頂きました。
 お会い出来て光栄ですなの」

 ぺこりと頭を下げてお辞儀をする。

 そうしてると、子供達に手を引かれて部屋へと案内されたなの。

>「まずはほこりを落として、飯にしましょうぞ。
> エシエル殿がもうすぐこちらに来ることになっております。
> 荷物をおいたら、広間に降りてきて下され。簡単なものですが、昼を用意しております故」

「はい、ありがとうございますなの」

 さて、お仕事始まるなの。
 頑張ろうっと。

――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-――-*-―――

PL:化石の森でセンスオーラしまーす。
   ジョージがコカトリスの話を出していたのと、森の様子が何だか物騒。

さの@カーツ : 化石の森知識判定(ジェイドの報告書が有効なら更に+1) 2D6 → 2 + 4 + (5) = 11
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石の土地
32
: 2011/12/15(Thu) 04:47:30
魔音@GM
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 カーツェナルの目に映る木々からは、植物の精霊力は感じられない。
そこにあるのは、ノームの力だった。
 一見して、荒涼とした不気味な風景と見えなくもないが、直接
降り立ってみると、物騒な気配は感じられない。
 何かあったとしても、それは時の彼方に去ったことだろう。
 今のこの森に残るのは、石となった木々が横たわり、あるいは、
立ったまま周囲を睥睨しているという、シンプルな事実だけだった。

 ジェイドもこの土地を何度か訪れて、調査をしていることが窺える。
 良い石材になるだろうというのは、ドワーフらしい知見だ。
 彼は、この土地が、エルフの古代都市だったのではないかと
最初思っていたらしいが、生活の痕跡が認められなかったことから、
その予想を撤回している。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 森のチェックです。
 ひたすら枝付けシテマス。逆に見にくいかなぁとちょっと不安
ですが、とりあえずこの方針で。
 質問などさらにあれば、どぞぞぞです。
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道中のこと
20
: 2011/12/14(Wed) 20:40:56
ルーイ


「・・・あれ、新しい人?」


駆けてくるグラスランナーの女の子を見て、最初そう思ったんだけど。


>「あたいシナモンちゃん!!」


そう言われて。
オレはマジマジとその子を見てしまった。


「シナモン・・・女の子だったんだ。
 昨日は男みたいな恰好してたからわかんなかったよ。
 すっかり騙されちゃったなあ」


草原でグラスランナーは見慣れてたつもりだったけど、分からないもんだな。
驚いたよ。



オレの乗った馬車には、カーツとセリト、ミユがいた。
後ろにはロイド。
荷物は載せてないから、余裕でついてこれるはずだ。

「ロイド、食事は保証してくれるんだってさ。
 よかったな。
 楽しすぎて太るなよ?」

首筋を叩いて、そう言った。


ミユとカーツ、セリトさんは、精霊の話で持ち切りだ。
オレは知識として何となく精霊のことを知っているけど、実際に実体化した精霊は見たことが無いし、精霊力なんてものを感じることも出来ない。
ただ、聞いてるだけでも面白い。
高位の魔術には精霊を支配出来るものもあるけど、オレがその域に達するのはまだまだ先の話だ。

「エルフの血を引くカーツが精霊と話せるのは分かるんだけど、ミユやセリトさんはどうして精霊と話せるようになったの?
 やっぱり生まれつきなのかな」

オレが魔術を使えるのは、かあさんが魔女だったことと、幼い頃から仕込まれていたからだ。
血も環境も、そうだった。
オレは精霊と話せるようにはならないと思う。
これは確信に近い。
だから、彼女たちがとてもうらやましいんだ。

「オレにもそのうち精霊力を感じることが出来る魔法が使えるようになるはずなんだけど、ちょっと想像できないんだ。
 精霊力ってどういう風に感じるんだろう」

違う視点で世界が見えるって、どんな感じなんだろう。
面白いよな。



馬車は、ずうっと乗っていると尻が痛くなるものだって分かった。
ロイドに乗ってる方が疲れるけど、尻は痛くない。
慣れの差なんだろうけどね。



夜はオレたちの馬車と商隊の馬車が一緒に休むから、結構大規模なキャンプになる。
マルドルさんとガラフさん、そしてシナモンは楽器を使えるんだ。
驚いたのはシナモンだ。
すげえ上手い。
陽気な曲をこれでもかと奏でてくれる。
マルドルさんの声はとても綺麗だし、ガラフさんの声は渋くて、これぞ漢の歌って感じだ。
歌ならオレも歌えるけどね。
楽器はね。
これは前も言ったか。

「マルドルさん、楽器教えて下さい」

決意を持って、そう頼んだ。
不器用だからって挑戦しないのはダメだ。



・・・やっぱりうまくいかなかったんだけどね。





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PLより:

ただの雑談だよ!
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旅路を共にする風変わりな面々。
36
: 2011/12/15(Thu) 11:23:01
ガラフ

>「じゃじゃーん!!」

>「あたいシナモンちゃん!!」

テクラル市へと出立する朝、現れたシナモンの服装に愕然とする。

>「えぇっ? えぇぇぇっ!?」

依頼人代理は大声を上げた。それはそうだろう。
しかし、

>「シナモンさん? ほんとに? わー。わー、わー。かわいい」

何と喜んで抱きついたではないか。

>「なんだか匂いも、抱き心地も、女の子みたいになるのね」

いやいやいやいや、そんな事は無い筈だ。

…ひょっとして、依頼人代理も、結構な変わり者なのだろうか。
疑念が首をもたげる。

>「シナモン・・・女の子だったんだ。
> 昨日は男みたいな恰好してたからわかんなかったよ。
> すっかり騙されちゃったなあ」

これはいけない、シナモンのペースに皆巻き込まれている!

「ルーイ氏よ、騙されてはいけませんぞ!
 シナモンはつくものもついた立派な男じゃ。
 こうやって周囲を煙に巻くのがこやつの常の手口…」

純朴な青年が騙されてはいけない。
必死に踏み止まるよう説得するが、果たして何処まで通用するか…

***********************************

ある晩、いつものようにレベックを弾くマルドルに、
緊張した面持ちでルーイが言った。

>「マルドルさん、楽器教えて下さい」

ふむふむ、これはまたしても…

後でマルドルの元へ赴き、小声で、

「マルドルよ。毎回言うておる事じゃが、
 お主は本当に罪作りな女よな…」

とぼやく。

と言っても、聞き入れられる訳が無いのは毎度の事だが…

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【PLより】HP22 MP23/24 インスピ:使用済み

旅の間のフレーバー描写に絡んでみる試み。
ルーイ&シナモンとやっと絡めたー(嬉)
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馬車の上で
58
: 2011/12/17(Sat) 21:13:58
彩月

早朝、馬車の停留所に集まったメンバーの中で
今回初めて顔を会わせたルーイが興奮を抑えきれないように話し出す

>「オレ、馬車の旅は初めてなんですよ。
> なんだか落ち着かないなあ」

確かに、オランからそう遠くまで出る機会が少なくはないとは言え
冒険者を馬車に乗せて連れて行く依頼者はそう多くもない
要するに「依頼するから、歩いて来い」という事だ
ある程度裕福になれば、乗合馬車などで依頼地に、あるいはその近くの街まで乗っていく事もあるだろうが
駆け出しをやっと過ぎたくらいの私達にはまだそれだけの余裕はなかなか生まれない
そういう意味でも馬車でゆっくり行けるというのは非常に楽させて貰っている

そして、さぁ馬車に乗り込もうという時点で一つの問題が起きた
なにせこの人数である、まさか一つの馬車に乗り込む事もできず
2台の馬車に分かれて乗る事になった、その組み分けである

本来なら銀月全員同じ馬車と言うのが気が楽なのだろうが
さっさと乗り込んだガラフとマルドルを見ながら、私の足が止まる

……この馬車からはあの駄メイドと同じ気配がする……

勿論手綱を握る人物の影響だろう
私が足を止めたのを見て、カーツも足を止める

「ふむ、折角だから、あまり面識のないメンバーとこの機会に親睦を深めながら行こうか」

そう言ってカーツの手を引き、もう一方の馬車に乗り込んだ
私の言葉もあったのか、面識のあるシナモンはガラフ、マルドルが乗った馬車へ
ミユとルーイがこちらの馬車にという組み分けになり出発する

道中は何事もなく、時折車輪が窪みでに落ちて跳ねたりはするモノの慣れてしまえば、この硬い椅子でもそう苦痛ではない
急ぎの旅路ゆえに毎晩ベッドの上で、とは行かないものの
野外での宿泊にも私達は慣れたもの、私の持参したテントは女性陣に与え、カーツの小型テントも女性用の着替え室として使い
男性陣は隊商のテントに間借りして雑魚寝だ
(無論、女装しているだけのシナモンもだ)

食事も保存食以外にも野生の獣や自然の恵みを得る事ができる
何より気力を消耗する事を惜しまず、ルーイがライトやティンダーを使ってくれていたので
火を熾す事や夜間の明かりの手間は大幅に省けた

また道中での話しは自分の身の上話から始まり、全員魔法を扱う技術を持っている事もあって
自然、魔法の話へと流れていった

神聖魔法、古代語魔法、そして精霊魔法
それぞれがそれぞれに違う力を持っており、ただ一つ使えればいいというものではない

>「エルフの血を引くカーツが精霊と話せるのは分かるんだけど、ミユやセリトさんはどうして精霊と話せるようになったの?
> やっぱり生まれつきなのかな」

ルーイの言葉に少し首を捻る

「私は……確か生まれ付きだったな
 少なくとも物心付く頃には、人間よりもむしろ精霊のほうが
 近しい存在だと感じていた
 私の父も祖父も、故郷の村で呪い師をしている
 恐らくは元々精霊と近しい血筋なのだろう」

しかしカーツのように後天的に精霊の声を聞く力に目覚める者もいる
そしてその話題が挙がった事で段々と精霊魔法の方にと話が傾いていく
神聖魔法も使えるミユ、古代語魔法も使えるカーツ
だが、純粋に精霊との交信が一番深いのは私らしい

>「セリト先生、よろしくお願いしますー」
>「道中、精霊さんのことで一緒に学び、感じていきましょうね。」

ミユがそれを知り、私を冗談めかして先生と呼び、カーツを同じ学徒のように呼んで笑う
それを見ながらルーイが少し羨ましげに呟いた

>「オレにもそのうち精霊力を感じることが出来る魔法が使えるようになるはずなんだけど、ちょっと想像できないんだ。
> 精霊力ってどういう風に感じるんだろう」

…こればかりは私にも何とも答える事はできない
私もまたマナを感じる事も、神の声を聞く事もできないのだから
この答えはカーツにでも期待しよう


程無く日程も終盤に差し掛かり、テクラル市が近付いてきたところで異様な光景を目にする事になった

>「元は巨木なのかな。
> 長い年月をかけて化石になったのか・・・それとも、大火事でもあったのかな。
> あ、もしかしてここの山が火山で、溶岩流に巻き込まれた跡とか」

ルーイは感嘆とともに見ているが、精霊使いとしての私の感覚はまったく違う事を感じていた

……植物の精霊力がまるで感じられない
化石化ならば、私の手元にある琥珀のように精霊力は残る
これは明確な精霊力の異常が生み出した「異物」だ
精霊使いならば、当然のように忌避すべき禁忌の産物

普通ならば、このような異常なモノが生まれる地域には人は住み着かない
土地の精霊力の異常は、植物を、動物を、人間をも、区別なく蝕むからだ

一体これから向かうテクラル市とは、どんな所なのか…

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20:00:04 彩月@セリト ≫ 石化林 知識判定 2D6+5 <Dice:2D6[5,3]+5=13>

ついでに石化病についても

17:51:41 彩月@セリト ≫ 石皮病 知識判定 2D6+5 <Dice:2D6[4,1]+5=10>

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バランスを失った土地で
67
: 2011/12/20(Tue) 03:29:32
魔音@GM

 自然ならざる精霊力に、石化した木々は、魔法の結果であると
セリトは判断した。
 また、この地に横たわる木々は、一連のプロセスの途中で中断
された作業を思わせた。石化したした木々を、何に使おうとした
のかは、この状況だけでは判断のしようがないのだけれど。

 降り積もった塵、石の風化の具合などから、眼前の巨樹に石化の
魔法が行使されたのは、ずっと昔のことであっただろうことを、
セリトは推測する。だか、それだけであれば、石と化した木の代わりに、
今は別の草木がこの一帯を覆っていてもおかしくないはずだった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 石化した木々についての知見です。
 精霊力のバランスの崩れは、ずっと昔に行使された魔法による
もので、この所為か、土地のバランスも回復できずにいる。
 という状況に見えます。
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シナモン子、行きます!
120
: 2011/12/24(Sat) 13:54:26
シナモン・ペパー

ジルにモフモフされつつギューギューされるので足をじたばたする

「苦しい苦しいや〜〜」

ルーイが勘違いしてるがそのままにしておこうと
「そうよ、あちきしなも」と言いかけたところで
いつもしっかりもののガラフが声をかけてきた

>「ルーイ氏よ、騙されてはいけませんぞ!
>シナモンはつくものもついた立派な男じゃ。
>こうやって周囲を煙に巻くのがこやつの常の手口…」

「ひどいなぁーケムに巻くとか、俺煙は出せないぞ
ちんちんは付いてるけどな!」

うん、言い方が悪かった、悪かったから怒られるのはわかるけども
そう怒らんでもええやんねんガラフゥ〜〜

涙目になってちょっとおとなしくしてたらそろそろつきそうだ
「お、もう到着かな?
ということで俺、別行動とってるからよろしく〜
連絡はそだなー大体12時位に屋敷に忍び込むかするわー
裏の戸とかあるよね?忍び込めなかったら
そこになんか文でも入れるから
それで俺を思い出してみんなで心温まってくれぃ!」

つなぎの手段を確認してから、俺はぴょいっと荷物を持って馬車を飛び降りる

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