タイトル | : 4-1-6 火を通さないと叱られます(追記※ |
投稿日 | : 2015/06/06(Sat) 17:30:38 |
投稿者 | : 魔音@GM |
参照先 | : |
※1
> 「オイラはいつだって良い子で大人しいぜ?
> 刺してくる蚊は潰すけどな、ヒヒッ」
「あぁそうだ。ぷーんとうるさく飛んでなきゃ、潰されることもねぇんだよ」
自分が蚊にたとえられていることにも、気づかないアルバだった。
> 「オ仕事ゴ苦労サマデス」
ミハイの言葉を背に、歩み去る。
その後ろ姿は、忠実な犬を思わせたかもしれない。間抜けだが、案外鼻は利きそうだった。
◆
※2
> 「なあ、この街の衛士ってのは、いつもあんなゾロゾロと巡回してんのか?
> 今日は特別なのか?どっかに向かってんのか?
> オイラ、オランから観光に来たんだけどよ、オランじゃそんなこと滅多にねえから珍しくってよ」
「アルバ組のことか?
そういや、あいつらにしちゃ、最近勤勉だな」
「毎日じゃないが、週1、ないしは2くらいで勢揃いしている気がするな」
「ほぉ。オランでもそうなのかい。衛士っていや、どこでもサボってるってのが普通だもんなぁ……。
まぁでも、奴らのことさ、そう長くは続かんだろ」
そんな話を聞けた。
◆
>「そんくらい素直なのがいいぜ」
デイジーは振り向かず、ふんと鼻を鳴らした。
> 「しかしな、実際、関係はあるぜ?
> お前が本当に娘なら、アコニ嬢ちゃんの兄貴とも繋がるわけだ。
> アコニ嬢ちゃんはこのこと知ってるのか?
> なんか企んでるんなら、お前は向いてねえよ」
僅かな反発と、認めざるを得ないという肯定が、まだ幼さが残る曲線、即ちデイジーのうなじと尻を通して伝わってくる。
> 「さっきのバカは気付かなかったが、お前、顔にすぐ出るみてえだからな。
> オイラの調べた感じ、さっきのバカが親父の死因のひとつだ。
> デイジー、お前の話も聞きてえな。
> アコニ嬢ちゃんに秘密にしてえなら、そうしてやる。
> 5年前に死んだやつの娘をいまだに探し回ってるなんざ、よっぽどだ。
> 人間にとっちゃ5年ってのは結構な時間だと思うぜ。
> ぶっちゃけ、お前も狙われてるんじゃねえか。
> 狙う方が顔を分かってねえみてえなのがラッキーだけどな。
> 事情が分かりゃあ手の打ちようもあるぜ?」
「──、あたいバカだけど、それはなんとなくわかった」
俯き加減で、呟きを漏らした。
「アコニは多分、あたいの素性までは知らないと思う。
ヴァーレイトの兄妹が、親父の仇じゃないってことくらいも、わかってる。
親父の連れだったっていうあの人間が、怪しいってことは、聞きたくなかった。
あんなクズみたいな奴にやられる親父って、何なの?
勝手なこと言い残してさ。
でも、そんなクズみたいな奴に、何も出来ないあたいって何なの……」
ミハイには顔を向けず、それだけ言ってしまうと、デイジーは袖で顔を拭いた。
そして、空を見上げてゆっくり息を吐き出した。
長いため息の最後は、ミハイに向けられた。
「あんたの方がまだマシね」振り返った。
少し赤い目が、ミハイに向けられる。
「あたいがあんたたちの仕事を邪魔しないって約束したら──、」
少し赤くなった目を、通りの隅で昼寝をしている黒猫に向け、ミハイの目を再度見た。
「──その、ミハイは何か手伝ってくれるっていうの?」
背伸びをして、取引らしきものをミハイにもちかけた。
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魔音@GMより
うひひ。今回はファーストコンタクトってことで。>衛士隊長のアルバ
デイジーは、取引をもちかけます。邪魔をしないので手伝って。などと言ってます(キリっ)。
++
あとすいません。通行人談、等、書き忘れ追記予定します。
※1、2を追記しました。
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