タイトル | : 護衛 |
投稿日 | : 2015/05/21(Thu) 23:44:15 |
投稿者 | : ハトハ@柑橘 |
参照先 | : |
クロエの提案で、私はストレイと一緒にシュタールさんの護衛をすることになった。
護衛。守る人。
どうやったら良いんだろうと思いつつ、のしのしと歩く彼女の後ろを着いていく。
すりの鴨を物色していそうな人がいたらじっと見てみたりして、護衛は結構難しい。
最初に着いたのは大きなお風呂だった。
どうやらそこにある広間は地元の人たちの井戸端会議場になっているらしかった。
何となく古いことしか私には分からないけれど、きれいなタイルの細工が残っているあたり、この町の人たちに大切にされてきたんだろう。
商人らしく物おじせず遠慮せずのシュタールさんが街の噂話を聞き出すのに耳を傾けていると、どうやらここ最近は『お祭り』と『辻斬り』の話題が流行っているようだ。
マーファのお祭りと、物騒な辻斬り。
ストレイが『天罰』と言われたのを気にして、口を挟んでいる。
なるほど、そう言う事を気にするといいのか。
私はふむふむと、ただみんなの話を聞いていた。
◇ ◇ ◇
シュタールさんが話しかけた、何人目かの人はちょっと反応が違っていた。
私を見て後ずさったその人に、一瞬バレたかと思ったけれど。
そもそも私は元海賊と言っても手配書も回ってないような下っ端だし。うん、大丈夫。
>「すまないね、以前、海で家族をなくしたことがあってね」
「ええと、はい。大丈夫。ごしゅうしょうサマ、です」
どうやら、私が船乗りの格好をしていたことで昔の悲しいことを思い出しただけの様だった。
うん、そうだ。海は怖い。恐ろしいところだ。
とてもきれいだけれど、油断すると一瞬で命を狩りに来る。
けれど、それでも。だからこそ海から離れられない人はいるのだけれど。
◇ ◇ ◇
そうして、私とストレイはシュタールさんの気が済むまでそのあとをついて回ったのだった。
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PL柑橘より
書き込んだと思ったら書き込めてなかったぜ!!(悲
お待たせいたしましたー!
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