タイトル | : 過去を振り返る。 |
投稿日 | : 2015/06/12(Fri) 13:17:14 |
投稿者 | : エリシア |
参照先 | : |
辺りに警戒をしていたが、特に監視などはついていないようだった。
僅かに緊張を解いて、メリダさんの話を聞くことに集中する。
例のパネという神官が、荘園の“野の女神”と繋がっている…。
パネがその“野の女神”側から神殿に送り込まれている手引き者、ということだろうか。
そして、現在お互いにマーファさまを信仰しているはずなのに行き来がない神殿と荘園の間を取り持ちたい、というのがメリダさんの希望のようだ。
>「取り次ぎはまかせて。すぐに紹介状は出すわ。
> なんなら、畑仕事してるねーさんのところ寄っていこう。土臭い紹介状なんて、マーファらしいじゃん。
「まぁ。そのような言い方は、マーファさまに失礼ですよ?」
冗談を言うメリダさんを嗜めるが、紹介状をすぐに手配してくれるのはありがたい。
できればこのまま受け取って、成果として仲間達に報告したいところだ。
「お手数をおかけして申し訳ありません。
是非、お願いします。
もちろん、わたしも先ほどのお話は引き受けるつもりです。
おそらく、数人の同行者が同席させていただくことになるだろうと思います。」
メリダさんにお礼を言う。
彼女はやると言ったらやってくれる人物だ。
> ──で、そのぞろぞろなひとたちの中に、エリーのカレシはいるの? いたらちゃんと教えてよ」
彼女の言葉に、思わず咽せ返る。
「な、な、何を突然言い出すのですか?
今回同行して下さってる方には、そのような人はいませんよ!」
頬が上気するのがわかる。
ここのところ会うことも叶っていないが、あの銀髪の彼はどうしているだろうか。
思い出すと切なくて、会いたくて、けれど以前感じた立場の違いが大きすぎて、心にぽっかり穴が開いたような気さえする。
相容れない者同士だからこそ、ここまで惹かれていくのだろうか?
> エリーの方こそどうよ? 冒険者して、ママ(マーファ)への思いは修行のときと変わった?」
「そうですね…。
神殿の中では、教義に従っていれば良いと思っていました。
ですがこの仕事を始めて、教義にただ従うだけでは解決しないこともあるということを学びました。
何しろ、この手を汚さなければならないこともあるのです。
もちろん、マーファさまの教えには出来るだけ従うつもりです。
けれど…神殿や教義に縛られず、例えば裏の世界のことであれ、嫌悪や否定ではなく、肯定し、受け入れるこことも必要だと学んできました。」
マーファさまは慈愛の女神さまだ。
教義の解釈の仕方の問題もあるかもしれないけれど、わたしは周りで起こることに対して、理解した上で受け入れる判断をして、ここまで来た。
もしかして、マーファさまはそのうちわたしを見捨ててしまわれるだろうか?
裏の世界さえも受け入れる決断をしたわたしが、光の女神の使徒であると認めて下さるだろうか?
「…話が重くなってしまいましたね、申し訳ありません。
ですが、メリダさん。
貴女もどうやら気が張ってらっしゃるように見えます。
一度に求めすぎると、失敗してしまう場合も多いですから、肩の力を抜いていきましょう。
大丈夫ですよ、わたし達の元には、いつもマーファさまがついてくださっています。」
彼女ににっこりと微笑みかける。
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@PL
GM許可頂いたので、遡ってレスレス。
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