タイトル | : 1-2_応答1 |
投稿日 | : 2015/05/04(Mon) 14:18:58 |
投稿者 | : 魔音@GM |
参照先 | : |
@ジョージの角無しミノタウロス亭
>「あの、質問しても良いですか」
ハトハの問いに、アコニが「お願いします」とその問いを促す。
>「どうして、今になって復讐しようと思ったんですか?」
「そう、ですよね」
両の掌をきゅっと握り、その掴んだものを見つめるように視線を落とた。
「それ以外に、わたしと世界のつながりがなくなってしまったから。です」
アコニは呟くように答えた。
答えてしまうと、はっと我に返ったように手元からハトハに視線を上げた。そして、あぁ今のはナシですと、閉じていた両の掌をハトハ向け、ぶんぶんと左右に振ってみせる。
「わわ、ごめんなさい、馬鹿みたいでしたね」
残像になった沢山の指が、一緒になって、幼稚な言葉を謝っているかのようだ。
「15年前に父と母が殺されて、5年前に兄が旅先で亡くなり、この間祖母も病で逝き、家族が誰もいなくなって、でもせめて新たに判ったところから、わたしの家族の死を辿ってみようと思ったんです。
それが私の、今になって復讐をしようと思った理由です」
◆
>「ミハイだ。
> ハナシを聞くぜ、お嬢ちゃんがた」
アコニは会釈をし、シュタールは微かに笑みを浮かべた。
>「ゴールをはっきりさせとこうぜ。
> その方が、お互い幸せだ。
> みんなで幸せになろうぜ、ヒヒッ」
「──ミハイさん」
アコニは、ミハイに向き直った。
「そのゴールは、仇である元騎士の男に、命で購ってもらうこと。ということになります」
ミハイを、彼女の黒い瞳がまっすぐと見据える。
17歳にしては大人びているが、年相応にもろさも見て取れる目だった。たとえ彼女の挙動が、剣術師範として、達人の域に踏み出そうとしているほどに見えたとしても。
「仇とはいえ、人の死を理想とするのは、正直、怖いです。でも、それは事実だから、ミハイさんのおっしゃるゴールを見据えた時、目を逸らすわけにはいかないと思います」
彼女は、そう言い切った後で、目を伏せた。
「この一ヶ月で、その男の消息を辿り、可能であれば見つけて、討ち果たす。
父の友人たちが、死後10年の間は、その仇を求めてオラン国内を探してくれたのですが、消息はついに掴めませんでした。どこかでのたれ死んだか、手の届かない外国に落ち延びたか。と、あきらめていたのです。
それを、このひと月で為そうというのですから、無理であることは承知しています。
その無理を承知で、ご協力を願います」
そう結んでアコニが頭を下げたところを、
「ありがとう、ミハイ。
仇の名前を知りたくなる程度には、仕事に興味を持ってくれたっていうことで良いかしら?」
同伴するシュタールがにっこりと笑みを浮かべて継いだ。
「アイシス・エガタホン。それが、あたしたちの求める男の名前よ」
促されれば、シュタールはその15年前の事件をかいつまんで話すだろう。
アイシスと、アコニの父・グラント氏は、騎士団の同僚であり、友人だった。
アイシスは、軍資金を横領していた。アコニの父・グラントは、そのことに気づいた。そこで、アイシスを友人のよしみで自宅での食事に誘い、自首をするようにすすめた。その席で、アイシスはグラントとその妻を殺害した。
凶漢が押し入って、夫婦を殺害したのを発見したが、犯人には逃げられてしまった。とアイシスは証言したが、グラントの用意していた手紙(資料)から、アイシスの罪が露見した(自首をすすめる、等)。
追っ手がかかったが、アイシスはオランを脱出していて、その後の足取りは途絶えた。
アイシスは、重い病を抱えていた父親の治療費のために横領を重ねていたらしいことが、その後の調査で判っている。
◆
>「その手紙とやらの内容は?
> 差出人とか分かってんのか?」
「はい、手紙のことですね」アコニは、ストレイに向き直る。
「残念ながら、内容も、差出人のこともわかっていません。兄の遺品の中にもありませんでした。
ただ、その手紙を持ってきた使いの者によると、オゴフの街で預かったということ。また、油紙に包まれたその紙には、薬草の臭いが染みついていた。と、祖母が死ぬ直前に教えてくれました。
誰か、仇についての情報提供者と、人の集まる巡礼先で会うつもりだったんじゃないか? とも言い添えて。
兄は、父の友人たちがあきらめたあとも、仇を追うことをやめようとしていなかったんです。
でも元々祖母は、仇討ちには消極的だったんです。そんなことをしたって、死んだ者が生き返るわけではないって。当時のわたしに手紙のことを話したら、わたしまで行ってしまうかもしれないってことが、嫌だったんでしょうね」
5年前、アコニの祖母が兄のベイリーに渡した時のことを、今際の際に話してくれたとのことだった。
◆
>「了解した。まずはその町へ向かえばいいのだな。
>どういう方式でやるかは、具体的にその町に到着して情報を集めてからだな。
>ただし、卑怯な手段をとらないようにはするべきだな。」
「そうね」シュタールが、ラキアードの言葉を受けて口を開いた。
「オゴフの街は自治領だから、あまり無茶をすると厄介なことになるわね。
オランからは仇討ちの許可証はとっているのだけど、仮に仇討ちを実行するにあたっては、当地の領主である、ズレッド家のオクスタム卿の許可を得る必要があるの。
仕事を受けてもらう時には、改めて、注意をお願いするわね」
卑怯な、というのを、シュタールはそんな風に受け取ったようだ。
アコニも、縦に首をひとつ振った。その仕草は、異郷の地での探索に、気合いを入れ直しているようにも見えた。
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魔音@GMより
徐々にレスなど。ハトハ、ミハイ、ストレイ、ラキアードへの依頼人sの反応って感じです。
各書き込みにレスをつけようとも思ったんですが、散らばったら何がどこにあったか判りにくくなるかなぁと思い、まとめてみました。
アコニは必死に応えつつ、シュタールは、一行を依頼にひきこみにかかるてすつっ(ウヒヒ)。
たいまんさんちのミハイ節がカコ(・∀・)イイ!!
キャラクターの思ったことは、よゐこのSWWWVの範囲で、あれこれぶつけてみるのも面白いかと( ・`ω・´)o彡゜
その結果シナリオの穴がみつかったら……そのときは皆様におすがりします(ぁ
また、アコニの剣の腕ですが、5レベル超であると見積もれます。
ただし、そのレベルは一般レベルであって、冒険者レベルは0として計算します。そのあたりが、たいまんさんちのミハイの目には、脆く映るポイントのひとつになるかもです。
ルール的には、例えば、攻撃力、打撃力には技能レベルと能力値Bが加算されるけど、生命/精神力抵抗は2Dになるという感じです(守ってあげて下さい><)。
ちなみに、シュタールについては、SWWWV(無印)>冒険者の日常>“NPC一覧”に登録してます。個人的には、アルフレーデと名乗っています(たいまんさんに覚えてもらってたヽ(*゚∀゚)ノ)。
++
○登場人物/地名の一覧です:近日中に資料スレッドを準備するつもりです
●アコニ・ヴァーレイト:依頼人。17歳。剣術師範。一般技能・剣術師範レベル5↑(冒険者レベルではない)
●シュタール:商人。アコニの友人/後見人。
●ベイリー・ヴァーレイト:アコニの兄。5年前にオゴフの街で喧嘩をし、死亡したとされている。
●グラント:アコニの父。元騎士。アイシスの横領に気づき、妻共々殺されたとされている。
●アイシス:グラントの友人。グラントとその妻を殺害したとされている。依頼人が求める仇。元騎士
●オクスタム・ズレット:オゴフの街の領主
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