タイトル | : 6-B0-2 腹が減っては戦は・・ |
投稿日 | : 2015/06/20(Sat) 16:19:39 |
投稿者 | : 魔音@GM |
参照先 | : |
>「このカナッペも美味しいデス」
「あら。気に入った?
そう。アナタ、海の味がわかるのね。それじゃ、こっちのディップも試してみなさいな」
魚の卵を混ぜたサワークリームを、オクスタムはすすめたものだった。
◆
> 「何か騒乱があったようですが、どのような状況でした?
> 墓場に魔物が出現しましたので、
> こちらも護衛という任務がある以上、ここの守備力は気になります。」
「あら。アナタ、アタシの白馬の騎士様にでもなってくれるっていうの?」
ラキアードに、その大きな体をプルンと震わせて科を作りながら、
「──んもぅ、知ってるのに、イケズね。
状況だけど、そのお墓からきたお客様が、アタシの唇を狙ってるのよ」
情熱的に果物を囓り、真っ赤な舌で、朱を指した分厚い唇を舐めとった。
「そのでっかいパーツも、首の一部だもんね」
シュタールがツッコミを入れ、キウリのピクルスを良い音をさせて囓った。
「お行儀悪よシュタール。それに、男に置いて行かれるよりはずーっとマシ。
そーよ、首ナシの美男に狙われてんのよ。
それで、守備力? アタシは生まれたての赤ん坊みたいに無防備よ。
もうあっぷあっぷね。ここまでは、なんとかお帰り頂いてるんだけど」
領主はふん、と拗ねて見せた。
魔物は、アンデッドターンで何度かやり過ごしたらしい。
◆
「領主様の首を、あの魔物に持って行かれては困ります」
アコニがそこで口を開いた。
「わたしは、この土地に仇を求めて参りました。その姿はまだつかみきれていません。
でも、それは、オクスタム様の目の届く範囲で出来て、はじめて達成されるもの。
わたしのできる限りのことをさせて頂きます」
椅子から立ちあがり、右膝をついてそう結んだ。
「領主様、わたしの父、グラント・ヴァーレイトの名の刻まれたお墓から、何が出たんですか?」
顔を伏せたままのアコニは、続いて言葉を発する。
問いの形を取っていたが、それが何であるかわかっているかのような口ぶりだった。
「あら。アタシを巡って戦いが起きるのは、本意じゃないけど……、そうね。あなたには、あれに触れる権利はあるものね」
オクスタムは、言うや衛士に指示を出した。
すぐに衛士たちが、灰色のコンクリートが敷き詰められ、鎖で巻かれた黒塗りの木箱を、台車でひいてきた。
棺を思わせるものだったが、棺のそれよりは二回りは小さいものだった。
箱を見るアコニの顔に緊張が走ったが、すぐに領主の顔に視線を定めた。
「それはおそらく、グラント・ヴァーレイト卿の佩刀、“夜霧”よ。
それが、お墓から出てきたの」
領主が表面をそっと撫でて示した箱には、一振りのシャムシールが封印されていて、その柄だけが見えていた。
シュタールは、魚卵のディップに刺さったスプーンに手をかけ、抜くか、抜かざるべきか、迷ったそぶりでハトハとラキアードに視線を送った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
魔音@GMより:
ごはんタイムと領主の首を巡る状況デス。
敵はデュラハンとそのご一行ということでした。
また、アコニの父、グラントの墓から出てきた魔剣を示します。
ジャバザハットww
きっとラキアードせんせが落とし戸から落とされて、首なし騎士と戦う展開っ(
と、煽ってみます(ぎょほほ
というわけで、今回はここまでで一度切ります。
次にアコニが応じるシーンを投下します。
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