タイトル | : 4-1-2 遅い昼食 |
投稿日 | : 2015/05/23(Sat) 15:37:35 |
投稿者 | : 魔音@GM |
参照先 | : |
>「おおっと、ギルドマスター御自らお出ましたあ、面食らったな。
> オランのミハイだ」
「けっ。田舎じゃ、料理屋の主人って看板の影でこちょこちょやってりゃいいのさ」
フライパンを手につと振り返り、また調理に戻った。
>「話が通ってるならありがてえ。
> サレム、なんか一品作ってくれよ。自慢料理ってやつ。
「なんだ、腹減ってんのか。ま、これでしのぎな。
ちょうど賄いつくってたところさ。客に出すものの残りもんで見てくれはナンだが、うちの看板メニューだ」
焼き飯に、焼いた鶏肉、野菜のスープが出てきた。たしかにそれぞれの具材の切れ端でできているらしく、見た目はぱっとしないが、色あいはよく、鶏にかかったソースも美味なものだった。
主人の顔には不釣り合いな、かすかなハーブの香りが季節を感じさせた。
>5年前のオラン騎士家系の男と街の衛士の喧嘩話
「5年前の喧嘩な……。
──、ちょうど俺がこの街に着たばかりの頃の話さ。覚えてるぜ」
長いため息をしている間、目を閉じ、そして声を絞り出した様子だった。
生真面目な男で、名前はガザニア。彫刻の上手い奴だった。と、先を続ける。
そのオランの騎士家系の男、ベイリー・ヴァーレイトは、親戚の用事で街に数日滞在するとのことだった。
この街で、ベイリーは特別な調合をしてもらう用事があったらしいと、ガザニアから最後に聞いている。
ガザニアとベイリーの二人は知り合って意気投合し、『喧嘩をしてお互い死ぬまで』行動を共にしていた。
喧嘩は、賭け事を巡るささいなものだったと、『衛士隊の男たちが証言している』。
サレムはまた、当時ガザニアの相棒だった衛視のアルバが、他の衛士仲間と酒場の中で起きた二人の喧嘩のことを証言したため、事件は簡単に処理された。という話をする。
自虐的な笑みが浮かんだ。過去の傷がひきつって見せた、幻だったかも知れない。
「そのアルバが、今やこの街の衛士隊の隊長様で、ガザニアはおめぇのようなグラスランナーの変わり者だった。
だからな、おめぇは衛士と仲良くするなよ、験が悪い」
そう結んだ。
>15年前の亡命してきた元オラン騎士について聞きてえ
「15年前に亡命? いや、その話は聞いていないな。
あぁそうか。いや、15年前のヴァーレイト家の事件ということなら聞いている。
グラントの元部下の兵たちが、何度か仇のアイシスって野郎を探しに、この土地にやってきていたって話か。
先代からも聞いてるぜ。手がかりをつかめずに帰って行ったようだがな。
例のベイリーの事件のあと、その親父の配下だったっていう元オランの兵士たちが、マーファ神殿で神官戦士として雇われてるって話は聞くけどな。
なんでも、ベイリーのことを弔いたいって話さ」
>新しい領主サマと絡んでたりするんじゃねえかとビクビクしてんだよ。
> で、対価として、あんたたちが地元じゃ動きにくいこと、それを代わりにやってやるってのはどうだい。
> 余所者だからできることっての、あるんじゃねえ?
> 忙しいんだろ。利用されてやるよ」
「……それで、利用されるのは案外こっちだったりするわけだな」
ふーっと息を吐いて思案顔になる。
「おめぇは当然、その事件を嗅ぎ回りに来たんだろうな。
良いだろう。さっき言ってた元オラン兵士の神官戦士な。連中が何やってるか探ってみるか?
オランからもオーダーが来てる。荘園のサンニームとも出入りがあってな、引退した兵隊にしちゃ羽振りが良い。
俺たちゃどうせ、神官戦士様のお仲間には入れてくれねぇし、神殿は、嗅ぎ回るにも抹香臭ぇ。地元向きじゃねぇんでな。
絡みついでに話しておくと、新しい領主サマってのが、ご近所のアウレリア・マーファ神殿の元司祭様だ。今のところなんのつながりも判ってねぇ。
繋がりがあるとすれば、衛士隊と、元兵士の神官戦士さまご一行ってわけだ。
どうだ? ブルっちまってたらやめときな。
──それでも、利用される気はまだ残ってるか?」
最後に問いを発したサレムの顔には、やんわりと浮かんでいた笑みが消えていた。
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魔音@GM
ギルドマスターとお話ぃ〜。
うひひ。釣られて頂きありがとうございました>デイジー
グラランメイドは一休みして、ギルマスとの会話が続くおっさん成分どぞぞ(*゚ー゚)ノ〜(みゅいいん
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